2006年03月06日

朝の6時から泣く私


博士の愛した数式 小川 洋子

 博士の愛した数式
  小川 洋子
  新潮社  2005/11/26

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機内で読もうと購入した本。なのに爆睡&映画三昧で全く読む機会がなかった。毎度毎度のことなのだが、飛行機で活字はなかなか読めない。雑誌が一番いいのはわかってはいるものの、ついつい謎に自分自身に期待してしまって本を用意するのだ。帰国後、時差ボケ中に読んだ。

<読み終わって思ったこと>
「80分しか記憶が持たない。そんな博士とお手伝いさんのお話です。」 冒頭でこんな風に説明をされると、どんな大変なことが起こるのだろう、と勝手に想像していたのだが、全くもって予測がはずれた。博士の状態は確かに世間一般からすると普通ではないが、物語はごくごく普通の日常を描いたもので、それがすごく心地よかった。物語の起伏は多少あるのだが、取り立てて「わ!」とか「すごい!」とかはない。なのに最後、自然と涙が出て来た。記憶が80分。冒頭で私の心の中にある種の感情の塊のようなものが作られて、話が進むにしたがってその塊が徐々に大きくなっていく感じ。読んでいる方はその塊が存在することも、大きくなっていることにも、最後まで気づかない。そして最後の最後で、その塊が涙となって出てくる。そんな小説だったように思う。

博士にルートと名づけられる主人公の息子が良く出来た子だった。そして、博士に算数を教えてもらって羨ましかった。私も博士に算数を教えてもらっていたら今頃は…

ベタだけど、80分しか記憶が持たないという点について色々と想像した。昔キタカタケンソウ先生のハードボイルド指南というテキストサイトがあった。悩める男子がケンソウ先生に相談に乗ってもらうという図式で話が進む。その中のひとつに「僕はもうすぐ30歳になります。30代なんて嫌です。年齢をチェックする項目で30歳以上のところに丸をつけるのが嫌です。」的な悩みを相談しているものがあった。ケンソウ先生は「は?おまえバカか?セミを考えてみろ!セミはジャンプの続きも読めないし、牛乳の賞味期限よりも命が短いんだぞ!セミに失礼だろ!」とハードボイルドに説教をしておられた。ちなみにケンソウ先生の解決策は、確か「年齢を書く欄のところには3万歳と書け!そしていつでも60歳以上のところに○をつければいいだろ」だった。要するに、年齢がどうのこうのとうだうだ言わずにしっかり生きろということだ。80分しか記憶できない博士も、80分ごとにしっかりと生きていたのだろうか。
寝てしまう度:★☆☆☆☆ / オススメ度:★★★★☆
Note : 寝てしまう度は読み終わるまでに私が何回寝たかで算出
      (5回以上寝た場合ももう全部☆5つ) 
Posted by ayaM at 2006年03月06日 01:57
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