2005年08月04日

科学技術コミュニケーション1

【Center for Study of Communication Designに潜入】
「科学技術コミュニケーションプロジェクト」という5日間のプログラムに本日より参加している。これは、「専門家」と「一般の人」の間での円滑なコミュニケーションの必要性とその難しさを体験するもの。専門家は、それこそある特定の分野においては深い専門知識を有するが、その他の領域に関しては全くの素人である。しかしながら、その他の領域に関しても自分たちの専門におけるロジックや思考様式を基盤として議論をしがちだ。そんな専門家(今回は予備軍)の「考え方のクセ」について、他分野を専門とする人たちとの協同作業を通じて実際に体験してみようという趣旨のもと、工学研究科、基礎工学研究科、法学研究科、文学研究科、理学研究科、人間科学研究科から人が集まりプログラム開始。私もちゃっかりそのメンバーとして参加。「日本ではじめての試み」と聞かされ、俄然やる気を増す私は単純だ。
「バドワイザーTシャツとケミカルウォッシュジーンズ」をキーワードとする大学にはあるまじきオシャレなオフィスにまずは驚く。オレンジがテーマ色らしく、廊下などにもちょっと座って小話ができる椅子とテーブルなんかが置いてあったりする。壁一面がホワイトボードの会議室(写真参照)にまずは集合し、簡単なガイダンスの後、本日の演習へ。各研究科から一人ずつの6人グループに分かれて、宿題だった「自分の研究していることの紹介」プレゼンを行なう(プレゼン15分、質疑応答15分)。哲学専攻の方の「考える私、考えられる私」という話からスタート。冒頭からさっそく頭が破裂しそうになる。でも、質疑応答の時間に「客観とか主観とかよく言いますが、人にとって完全に客観的であることは可能なんでしょうか?」と最近たまに思うことを無理矢理聞いてみた。すると西田幾多郎の考える主観と客観について丁寧に教えていただきなるほどと感動。哲学専攻の人は自分の脳みそだけで戦ってるからすごい。
他分野の方々の発表は全般的に不思議ワールドにつつまれていた。5ナノメートルの液液界面(表現が適切かどうか怪しい)について研究している人に「5ナノってどれくらいですか?」と尋ねると「たんぱく質よりも小さいくらいですね!」とのお返事。「あの~たんぱく質の大きさが分からないんですけど…。」でひとまず小笑いを取る。すると「空気中に舞っているチリが○○ミクロンくらいで、それの何千分の1くらいです(数字は忘れた)」と言い換えてくれた。大きさはイメージできないけれど、「たんぱく質よりも小さい」よりははるかに「すっごい小さい」ことが伝わってきた。きっと本日の目的の1つはこういう部分にあるのだろう。
自分でプレゼンしていても専門外の人に話すことの難しさを痛感。「軸」とか「因子」とか、どこまで理解してもらえるのかどうも分からない。慣れてくると「何を一番伝えたいか」と言う面から、「捨てる勇気」を習得できるらしい。今はどうしても「あれもこれも伝えたい」になってしまって、結局なにも伝わらないということに陥っている気がする。気をつけよう。
その他気づいたことと言えば「解決と解明」。工学系が「解決」を重視する一方で、理学系、文学系の人は「解明」重視の考え方。その違いが質疑応答の間に目立っていた。工学系の思考様式であると思われる、エンドポイントの設定とそれに向けた問題解決方法の提案という流れについて疑問を感じるのは、やはり私が文系型の思考をするからだろうか。そのエンドポイントは誰がどうやって決めるのだろう、妥当性はあるのか?などなど…
演習終了後の懇親会で、同じキャンパスである工学研究科の人と食堂について話をした。私のいる研究室では、味、メニューなどの点で比較的忌み嫌われている「くじらや」という食堂が、工学部には結構人気らしい。くじらやに行くことを「くじる?」とか「くじっとく?」などと表現するほど愛されているとのことだ。ありえない。さらに驚いたのは、唯一私の研究室で高評価を得ている「カレー」だけが工学部において唯一低評価であるという事実。理系と文系では味覚までも違うのか、とあれこれ思い悩みながら第1日目終了。明日も明後日も私からすると早起きなので大変。
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めっちゃたのしそうやん.うらやましい.オレこないだ工学系の学会行って,ケンカしてかえってきたわ.大反省.
小学校以来くらいに自分から行きたいと立候補しました(笑 学会でのケンカは筋が通っててきつい口調じゃなければOKじゃない?今日も行ってきます~